きっかけは「ブリジット・ジョーンズの日記」。BBC制作の「Pride and Prejudice」に夢中になってしまい、ジェーン・オースティンの原作「高慢と偏見」を読むことになった。爾来、ヴィクトリア朝の台所が云々、ジェーン・オースティンの小説に出てくるお料理が云々、衣装が云々、イギリス文学の部屋が云々という本を読みあさるようになった。もともとドロシー・セイヤーズのピーター・ウィムジィ卿シリーズが好きだったこともあり、次第にお屋敷で働く人たちにも関心を持つようになった。ピーター卿には、マーヴィン・バンターという、ひじょうに優秀な従僕がいる。どの巻に書かれていたのか失念したのだが、<よくしつけられた召使いはドアをノックしたりしない>という記述があった。部屋に入るときには、ノックをするのが決まりではないのか?これがきっかけで、召使いの出てくる映画を片端から観るようになった。そして、「ゴスフォード・パーク」がとてもおもしろかったので、メイドさん関係のことを調べるようになる。
ジェーン・オースティンには、「エマ」という小説がある。彼女の小説の主人公にしては珍しい設定で、初めから経済的にも社会的にも恵まれている女性である。実は小説をまだ読んでいないので、細かいことがわからないのだが、映画で見る限り、エマは年老いた父親とのふたり住まいであり、他に兄弟(姉妹ではなく)がいるのかどうかわからない。それでも、相続には問題がなさそうだから、なんとでもなるのだろう。現在においても、将来においても、とりあえず安定しているようである。
この小説のことをwebであれこれ調べているときに、森薫「エマ」というマンガがあることを知った。マンガをほとんど読まないできたので、本屋さんのマンガコーナーのどこに置いてあるのか、なかなかわからなかった。去年の夏前のことだったろうか。ちょうど第4巻が出て間もない頃のことで、本屋で積まれていることは知っていたのだが、あっというまに平台からなくなってしまったようだった。思い切って、アマゾンで一気に全巻購入することにした。
そして、この3月の末に、「エマ」の第5巻が発売された。

ふと気がつけば、本来の自分の研究とはまったく関係のない分野の本や資料が、うずたかく積み上げられていた。なにがきっかけだったのか、危うく忘れそうになったので、メモっておくことにしたまで。いろいろリンクを張ろうとおもったのだけど、資料が多すぎるのでとりあえず、これも止めておく。純粋に関心から、いろいろなことを調べるのって、おもしろいなあと、不思議な感慨に浸っている。ほんとはそういうことを、ナリワイとしているはずなので。。